11月17日(金)演技のためのインプロワークショップふりかえり

昨日は演技のためのインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回は「一瞬一瞬に生きる」をテーマに、今ここ・反応・リアリズムを重視したインプロを行いました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

相手と一緒に楽しむ

インプロは自分ひとりで夢中になるものではなく、相手と一緒に楽しむもの。ふたりとも楽しんでいるけれど、実はバラバラに楽しんでいることもある。楽しんでいる自分と静かな自分が同時にいるように。

ダメな自分のままでいる

サムライゲームでは自分がダメになった時に切ろうとしないように。ダメな自分のまま相手と一緒にいる。困っていたり恥ずかしがっている自分を晒す。そうすればそれも面白くなる。

目的を達成することにコミットする

リアリズムの演技で大事なのは目的を達成しようとすること。それにどこまで本気を出せるか。その山は途中で降りることもできるけど、パートナーとどこまで登ることができるか。それは本当に苦しい。しかしその奥には喜びがある。

次回11月24日(金)は「物事を進める」をテーマにやってみようと思います。今回とは反対に、待つこと・行動すること・劇的であることを重視したインプロをやります。最終回ですが単発での参加も受け付けておりますので、ご興味ある方はお申し込みください。どうぞよろしくお願いします。

リアリズムのインプロと劇的なインプロについての覚書

毎週金曜日にやっている「演技のためのインプロワークショップ」は残り2回となりました。今回のワークショップは連続でやってきたため、これまで試したことのないこともたくさんやってきました。その中で発見したことはたくさんありますが、特に今回のワークショップで大きく明らかになったのはリアリズムのインプロと劇的なインプロの違いでした。

リアリズムのインプロは反応できることが大事

インプロで自然なやりとりを見せたいなら、一瞬一瞬反応できることが大事になる。

また、そこに(スタニスラフスキーシステムやメソッド演技のように)目的を入れるとよりシーンらしくなる。

リアリズムのインプロにはリアルなやりとりの面白さがある。また、反応でやっているため想定外のことが起こりやすく、そこで爆発的に面白くなったりする。

劇的なインプロは待てることが大事

反対に、劇的なインプロでは反応しないことが大事になる。なぜなら劇的なインプロは生きるか死ぬかといった大きな状況を扱うため、そこで習慣的な反応をすると日常サイズに戻ってしまうから。

劇的なインプロでは反応よりも行動が大事になる。そのシチュエーションにいる人物がどのような行動を取る可能性があるかを探求していく。

劇的なインプロには物事が大胆に進んでいく面白さがある。また、ギリギリの可能性に飛び込むと非常に興味深くなる。

どちらもできることが大事

インプロでは反応できることが大事だけど、反応しないでいられることも大事。

これらは矛盾するようだけど、しかし両立することもある。まるで必要なときに必要なことが起こるように。

そのためにはどちらもやっておく必要がある。リアリズムに偏ると物事は進まないし(揉め事のようなインプロになる)、劇的に偏るとやりとりが薄くなる(プレイヤーが見えすぎるインプロになる)。

正解はない。しかしだからこそ面白いのだと思う。

残り2回はまとめ回です

演技のためのインプロワークショップの残り2回はまとめ回となります。1回目は「一瞬一瞬に生きる」をテーマに反応できるようになるインプロを扱い、2回目は「物事を進める」をテーマに行動できるようになるインプロを扱います。まとめ回ですが単発での参加も全く問題ありませんので、ご興味ある方はどうぞご連絡ください。

最後までどうぞよろしくお願いします。

仮面劇の何が面白いのか?

今日もたびたび告知している仮面劇の稽古でした。稽古は毎回とっても充実していて、そして可能性を感じるものになっています。

今回の仮面劇は日本ではほとんど上演されることのないフルマスクを使用した劇です。だからこそ可能性を感じているのですが、同時に新しすぎて、「告知の仕方が分からねぇ」という状態でもあります(笑)

というわけで、ここでは仮面劇の何が面白いのか、可能性があるのかについて書いてみようと思います。

踊ることと演じることの境界線を綱渡りする

今回の仮面劇には台本パート・ダンスパート・インプロパートがあって、僕はインプロパートに出演します(1つの公演で全てが見られます)。

インプロパートはもちろん即興で、なおかつ今回はフルマスクを被っているためサイレントでシーンを行います。そういったことを話すと「何を頼りにやるのですか?」と聞かれることがあります。

僕の実感としては「自分の身体に聞いてみる」ということが頼りになると感じています。フルマスクのインプロでは「今は身体が座ったほうがいいと言っている」「今は身体が近づいたほうがいいと言っている」という身体の声に従っていきます。そうしているとシーンが自然とできあがっている、というのがうまくいくときの感覚です。反対に、シーンを作るために「身体を動かそう」とするとうまくいかなくなるという感覚があります。

自分の身体に聞いて従っていくことは踊るようなことだと思います。僕は踊ることが好きで、夜な夜な部屋の中でひとり踊っていることがありますが、その感覚と近いものがあります。

しかし、本当に踊ってしまうとそれは演劇にはならなくなってしまいます。だから今やっていることは踊ることと演じることの境界線を綱渡りするようなことだと思っています。

分かることと分からないことの境界線を綱渡りする

これは同時に、分かることと分からないことの境界線を綱渡りしている、とも言えると思います。

フルマスクにおいて身体は意図を表現するものではなく、自発的に動くものです。だからそこには明確な意味はありません(特にシーンの始めのうちは)。

そういう意味で、分かりやすいかと言えば分かりやすいものではないと思います。しかし、それが分かりやすいものではないからこそお客さんの想像力は働き出します。もしそれが分かりやすいものであったら、そこにはお客さんの想像力が働く余地がありません。また、それが分からなすぎてもお客さんの想像力は働き出しません。

そういう意味で、今回の仮面劇(特にインプロパート)は分かることと分からないことのギリギリを攻めている公演だと言えると思います。

というわけで、今回の公演は非常に実験的な公演だと思っています。しかしだからこそ可能性がある公演だと思っています。今回の公演では、ぜひその可能性を目撃しに来ていただければと思います。

みなさまのご来場をお待ちしています。どうぞよろしくお願いします!

以下詳細です。

THE MASK THEATRE 『Carbon Copy』

【日時】
2017年11月25日(土)・26日(日)
25日(土) 14:00 / 17:00
26日(日) 12:00 / 15:00
※開場は開演の30分前
※上演時間は約50~60分予定

【会場】
若葉町ウォーフ01
神奈川県横浜市中区若葉町3-47-1

【料金】
前売 2000円(学生1000円)
当日 2500円(学生1500円)

【予約】
内海に直接ご連絡いただくか、下記URLよりご予約ください。
https://torioki.confetti-web.com/form/277

【詳細】
下記特設ページをご覧ください。
http://bricolage-rl.com/carboncopy/

どうしてアレクサンダーテクニークとインプロを一緒にやっているの?

アレクサンダーテクニークとインプロのワークショップは何度か行っていて、「興味ある」という方は多いのですが、同時に「どうしてアレクサンダーテクニークとインプロを一緒にやっているの?」と聞かれることも多いので、それについてちょっと書いてみたいと思います。

僕がアレクサンダーテクニークに出会ったのは、ちょうどインプロと同じ大学三年生の時でした。当時の僕はバイトとして進学塾の講師をバリバリやっていたのですが、バイトを頑張りすぎた結果腱鞘炎に近いものになってしまいました。

僕は国語の集団授業をやっていたので板書が多かったし、長期休みには1日7時間授業をする、といったこともあったので、腱鞘炎になっても仕方ないと言えば仕方ない状況ではありました。しかし同時に「同じだけ授業をしても腱鞘炎にならない人もいる。その違いはなんだろうか?おそらく板書することに力を使いすぎている」とも考えました。

そしてなんとなく名前は知っていたアレクサンダーテクニークのことを思い出し、レッスンに通うことにしました。アレクサンダーテクニークは身体の(それは同時にマインドの)不必要な緊張に気づいてそれをやめていくという学びです。腱鞘炎についてはそれこそ1回のレッスンで問題なくなったのですが、その学び自体が興味深いと思った僕はその後もしばらくレッスンに通っていました。

そして同時期にインプロにも出会ったわけですが、僕の中では「これはなんか近いものだぞ」という実感がありました。キース・ジョンストンのインプロは何かを身につけていくというよりも、「人前に立った時の恐怖を取り除いていく」という学び方をするのが特徴です。そして「やめていく学び」という点でアレクサンダーテクニークと近いと感じていました。

大学を卒業した後しばらくはアレクサンダーテクニークのレッスンに通っていなかったのですが、その考え方自体はいつも自分の学びに使っていました。そして3年ほど前にけんさん(このワークショップの相方でアレクサンダーテクニーク教師)に出会って「アレクサンダーテクニークとインプロで何かをやろう」という話になりました。

それから2年ほどは特に何もなかったのですが、僕がアメリカに行って帰ってきてけんさんと話していたときに「やっぱりやろう!新しいことを試してみよう!」ということで今年から不定期でワークショップを始めました。

何回かこのワークショップをやってみて分かったことは、「やめていく学び」という点では共通しているものの、その純粋さはアレクサンダーテクニークの方がずっと純粋だということです。

僕はインプロを日本の中でもかなり「がんばらない」路線でやっていますが、アレクサンダーテクニークの頑張らせてくれなさはインプロの比ではないです(笑)

でもだからこそ生まれる静けさがあって、僕はそれにある種の羨ましさを感じています。そしてそれくらい静かにインプロができてもいいなぁと思っています(もちろんいつもそんなに静かである必要は全然無いけれど、でも静かであれる選択肢は持っておきたい)。

だからこのアレクサンダーテクニークとインプロのワークショップでは、わーっと盛り上がる楽しいインプロというよりも、より静かにそこにいられるようなインプロを目指していきます。

ご興味のある方はどうぞお越しください。インプロがはじめての方でも大丈夫です。どうぞよろしくお願いします。

11月10日(金)演技のためのインプロワークショップふりかえり

昨日は演技のためのインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回は「コントロールを手放す」をテーマに、動かす身体ではなく動かされる身体を探究していきました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

いつもよりもうちょっと自分の身体を信頼してみる

身体に任せていると動けないような「気がする」けれど、実際にはその方が身体は必要な動きをしてくれる。だからそれを信頼してみる。でもいきなり100%信頼することはできないから、「いつもよりもうちょっと信頼してみる」くらいでちょうどいい。それでも大丈夫なことが分かれば、次はまたもうちょっと信頼できるようになる。

自立することもできるし、相手と一緒にいることもできるのが自由

リーダーとフォロワーの役割を明確にできるように。自立することもできるし、相手と一緒にいることもできるのが自由。相手と一緒にいることしかできないと依存になり、自立することしかできないと孤独になる。誰も犠牲にならず、お互いに自由でいて、お互いに貢献している状態を目指す。

相手と一緒に居続けるためにストーリーを進めていく

インプロではネガティブになったりブロッキングをしたり質問をしたりすると相手と一緒に居づらくなる。だからポジティブに、受け入れて、提案することで相手と一緒にいる。そうすればストーリーは自然と進んでいく。

次回11月17日(金)は「一瞬一瞬に生きる」をテーマにやってみようと思います。演技のためのインプロワークショップの残り2回はまとめに入ります。次回はこれまでのワークの中でも「今ここ」にフォーカスしたワークをぎゅっと凝縮してやります。単発での参加も受け付けておりますので、ご興味ある方はお申し込みください。どうぞよろしくお願いします。

愛媛県の松山でインプロワークショップを行ってきました

一昨日は松山でインプロのワークショップを行いました。短い時間でしたがとってもいい時間となりました。

ワークショップでは「たくさん失敗する」「がんばらない」「相手にいい時間を与える」といったキース・ジョンストンのインプロの考え方をシェアしながら進めていきましたが、この日のキーワードは「根拠なき信頼」であったように思います。

自分に対する根拠なき信頼、パートナーに対する根拠なき信頼、お客さんに対する根拠なき信頼。それが可能性の扉を開く。確認してから信頼しようとすると、その扉は開かない。

でもいきなり100%信頼することはできないから、「いつもよりもうちょっと信頼してみる」くらいでちょうどいい。それでも大丈夫なことが分かれば、次はまたもうちょっと信頼できるようになる。

「根拠なき信頼」は自分の中ではテーマとしてあったものの、ワークショップのテーマとして扱ったことはありませんでした。それがテーマになったということは、それだけ暖かい参加者が集まっていたということだと思っています。

今回のワークショップは僕にとっても発見のあるいい会となりました。参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

10月27日(金)演技のためのインプロワークショップふりかえり

一昨日は演技のためのインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回は「可能性を広げる」をテーマに、引き続きクロサワインプロをやりながら、「人間がそのシチュエーションで取りうる行動の可能性」を探求していきました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

「動かすからだ」と「動かされるからだ」

自分で自分を動かそうとするよりも、何かに動かされている自分の方が見ていて興味深い。それはダンスにおいても演技においても。そのためには「物事をコントロールしたい」という欲求を手放す必要がある。それは簡単で難しいこと。

舞台は怖い場所であると同時に、自由な場所

舞台は怖い場所であるが、同時に自由な場所でもある。舞台の上では人を裏切ったりなど、日常では許されない行動をすることもできる。だからそれを試してみる。チャレンジするのがアーティストの仕事。失敗しても大したことにはならないから大丈夫。

好奇心で試してみる

「正しさ」や「普通」や「感情」に縛られるのではなく、そのシチュエーションにいる人物が取りうる行動の可能性を試してみる。そのためには「これをやったらどうなるだろう?」という好奇心がエンジンになる。

次回11月3日(金)はインプロ指導者合同イベントに出演するためお休みとなります。インプロ指導者が4人集ってトーク・ワークショップ・ショーを行う1日です。ご興味ある方はどうぞご参加ください。ご予約は僕に直接でも大丈夫です。