10月21日(日)即興ミュージカルライブ『Life is Musical』ご案内

10月21日(日)に即興ミュージカルライブ『Life is Musical』に出演します。

インプロ(即興演劇)の中でもミュージカルにフォーカスした公演です。インプロバイザーの中でも歌うのが好きなメンバーと、即興ミュージシャンKevinとともに暖かくて楽しい時間を作ります。

ご興味あるかたはどうぞお越しください。ご予約は僕に直接でも大丈夫です。どうぞよろしくお願いします。


即興ミュージカルライブ
【Life is Musical】

即興ミュージカルとは、台本や設定が無い状態で演じるミュージカルです。お客さんのアイデアをもとに、役者やミュージシャンがインスパイアしあって歌や物語を生み出していきます。作曲も、作詞も、脚本も、すべて即興で創作するのです!

この瞬間にしか味わえない物語、音楽。
それはまるで人生のよう。
一緒に楽しみましょう!
Life is Musical!

〈日時〉
2018年10月21日(日)
15:00 / 19:00
※開場は開演の30分前です。
※ショーは1時間半程度を予定しています。

〈会場〉
東中野バニラスタジオ
(JR東中野駅東口 徒歩約7分)
(東京都中野区東中野1-14-27 MRビルB1階)

〈料金〉
前売・当日 2,500円

〈出演者〉
一永紗良
内海隆雄(第三インプロ研究室)
小島啓寿(Asobiba)
早さきえこ(インプロカンパニーPlatform)

〈ミュージシャン〉
Kevin McHugh

〈ご予約〉
出演者に直接ご連絡頂くか下記URLより
https://www.quartet-online.net/ticket/lifeismusical

10月14日(日)インプロライブ『うつみとじろう』Vol. 5ご案内

Respectとは再び(re)見ること(spect)が語源です。そしてそれは「この人はこういう人だ」と決めつけることではなく、今ここで再び相手と出会うことだと思っています。

10月14日(日)にインプロライブ『うつみとじろう』のVol. 5を行います。これまで4回行ってきて、いずれも楽しい時間になったショーです。

このライブのパートナーのじろうちゃんは変わっていて、面白くて、でもパートナー思いで、とてもインプロがやりやすい相手です。しかしそれでも「こういう人だ」と決めつけず、再び出会うようにインプロをしたいと思っています。そうしたら次はどこまで行けるでしょうか。

シンプルで楽しい(そしてどこか奥深い)インプロショーなので、はじめてのインプロショーにもおすすめです。ご興味ある方はお気軽にご予約ください。どうぞよろしくお願いします!

http://thirdimpro.com/utsumi-to-jiro/

『Impro to the Future』に出演しました

一昨日は『Impro to the Future』でした。ご来場くださったみなさま、どうもありがとうございました。

インプロの風を感じるように走り抜けた1時間でした。僕はインプロをしていて一番いいパフォーマンスができたときは「人間の可能性ってすごいなぁ」という感想を持つのですが、そういう時間を感じられるショーとなりました。

『Impro to the Future』というタイトルは、忍翔が「ふたりでショーをしよう」と声をかけてくれたときに考えたものでした。最近はインプロショーをするときに「なぜやるのか?」「やってどうなるのか?」ということを考えていて、そのときに浮かんだのが「インプロの未来にチャレンジする」ということでした。

忍翔も僕もインプロの今に生きて、そしてこれからを生きていきます。だからショーが決まってからはインプロの未来についていろいろと考えていましたが、ショーの数日前には一周まわって「シンプルにやりたいことをやろう」という気持ちになりました。

キースの言葉で、「あなたがいいインプロバイザーなら、普通にやればいい。あなたが悪いインプロバイザーなら、いいインプロバイザーのふりをしてもしょうがない。」というものがあります。その時の自分が誠実にチャレンジして、その結果が未来になる。そんなふうに考えてショーに臨みました。

ショーの中で印象に残っているのはクラウン(サイレントインプロ)とサッカーインプロです。

これまでサイレントのインプロをするときにはどこか焦りがありましたが、この日はともにクラウンのワークショップを受けた忍翔と一緒ということもあり、落ち着いて舞台の上にいることができました。すると今ここで起きていることに気づいて、それをパートナーやお客さんにシェアする、というサイレントの基本を実行することができました。

サッカーインプロとはサッカーをしている時の状態にインスパイアされて行ったインプロです。「グラウンドでサッカーをすることも、舞台でインプロをすることも、人前で何かをすることにはかわりはない。しかしサッカーをしている時のほうが純粋に取り組んでいる気がする。」という考えをもとに、少しエアーサッカーをしてからインプロを行いました。するとその身体の状態がまさにインプロにも表れていました。

今回のショーはインプロにおける「身体」について改めて考えるきっかけとなりました。クラウンのように何もしようとしない身体でいれば何もしようとしないインプロになるし、サッカーをするような身体でいればサッカーのようなインプロになる。身体の状態がそのままインプロに表れる、ということを実感しました。逆に言えば、インプロをするときにはもっと身体の状態を整える必要があるのだと思いました。

シンプルにやりたいことをやろうと臨んだショーでしたが、期せずしてインプロの未来が見えるような時間となりました。これからもまた探究していこうと思います。

さて、今月は28日(土)にワークショップを行います。さっそく「身体と即興」をテーマにやろうと思っています。初心者から経験者まで満足できるワークショップになると思いますので、ご興味ある方はどうぞご参加ください。よろしくお願いします。

インプロショー『Air 2』に出演しました

昨日はインプロショー『Air 2 ~Share~』でした。ご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

前回のAirは「怖いことをやる」を合言葉に90分ノンストップで走りきりましたが、Air 2は「楽しいことをやる」を合言葉に各々が今面白いと思っていることをシェアすることからはじめました。相手をあえて待たないこと・Top of the Head・不条理・仮面……そして最後にはそれらを織り込んだロングフォーム。

「楽しいことをやる」で臨んだAir 2でしたが、いざはじまってみるとやっぱりチャレンジの連続で、最終的には前回のAir同様未知へと飛び込む時間となりました。しかし最後にロングフォームをやって感じたのは、前回のAirよりもひとつひとつのシーン・アクション・セリフが骨太になっているということでした。これは事前のシェアが効いていたと思います。

(写真撮影:ますくわーど)

僕はインプロにおいて「Spontaneous(自発的)」であることを重視しています。しかしスポンテイニアスであることすらも油断していると、いずれ習慣となっていきます。

今回のショーでは「自分で自分をコントロールできない」感覚を得ました。しかしそれでも何もできなくなるわけではなく、むしろ「自分」が思った以上にできていて、「スポンテイニアスであるとはこういうことだな」ということを改めて実感しました。そしてスポンテイニアスであることはシンプルでありながら永遠にチャレンジできるテーマなのだと改めて思いました。

Air 2でインプロをするにあたっては、「即興激闘」の決勝におけるゆうきのパフォーマンスが常に頭の片隅にありました。できないことにチャレンジすること。「よくできている」の向こう側へと飛んでいくこと。それがアートになるということ。

Air 2は「よくできている」の向こう側へと飛んでいける時間になったと思います。そしてそれは仲間に対する信頼があったからだと思います。

Airのメンバーとは普段それほどたくさん会っているわけではありません。しかしインプロバイザーとしての信頼があります。そしてその信頼とは「この人と一緒なら失敗してもいい」と思えることです。そういうメンバーでショーができることはとてもありがたいことだと思っています。ありがとう。

Airはインプロショーの中でもコアでマニアックなショーです。インプロ初心者のショーはお客さんがプレイヤーを「大丈夫?」と心配してしまうことがあります。それに対して、Airはプレイヤーがお客さんを「大丈夫?」と心配するようなショーです。それは不親切と言えば不親切ですが、アートとしてインプロを探求していくならそういうショーがあってもいいと僕は思っています。

AirとAir 2は三ヶ月くらいのスパンでしたが、Air 3はまた半年後くらいを予定しています。それぞれがそれぞれの場所で成長し、そしてまたチャレンジできればと思っています。どうぞお楽しみに。

僕の次回のショーは『Impro to the Future 〜インプロの未来へ〜』です。忍翔とふたりでインプロの未来にチャレンジします。現在ロサンゼルスで学んでいる忍翔がどんなものを持ち帰ってくるか楽しみです。お席まだありますので、ご興味ある方はお早めにご予約ください。どうぞよろしくお願いします。

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Impro to the Future 〜インプロの未来へ〜

今を生きるインプロバイザー、おしょうとうつみが、未来に向かって共に飛び立つインプロショー。進化・深化・真価を求める2人だからこそ、2人が知らない未来に向かう。これは、インプロの未来へのチャレンジ。

<出演者>
忍翔(劇団しおむすび、不条理狂詩曲、Second Circle)
内海隆雄(第三インプロ研究室)

<日時>
7月18日(水)19:30〜20:30
※開場は18:30

<場所>
兎亭(江古田)

<料金>
2000円+1drink代(300円〜)

<予約>
出演者に直接ご連絡頂くか、下記ページより。
http://thirdimpro.com/impro-to-the-future/

即興激闘に「仮面夫婦」として出演しました

昨日は即興激闘に出演してきました。9時間というとんでもなく長いインプロショーでしたが、とんでもなく良いインプロショーでした。お客さん、出演者、スタッフ、関わってくれたすべての人に感謝しています。どうもありがとうございました。

僕は江戸川カエルとともに「仮面夫婦」という仮面を使ったサイレントユニットで出演しました。

(即興激闘の写真撮影:ますくわーど)

今回の出演にあたってはいつも以上に緊張している自分がいました。

フルマスクのインプロをお客さんの前で行うのは去年11月に出演した仮面劇「Carbon Copy」以来でした。

Carbon Copyはなんとか乗り切ったものの、「フルマスクのインプロをお客さんの前でやるのは難しすぎる……!」という感想も持ちました。だから今回は本当に何もできないのではないか、と思っている自分もいました。

しかし実際に舞台に上がってみると、MCのじゅんきやこれまでの出演者のおかげもあり、仮面夫婦は想像以上にお客さんに受け入れられたという実感がありました。

フルマスクのインプロは全くしゃべりませんが、僕はこれをお客さんとの対話だと思っています。舞台上に立ってみて、お客さんが何を期待しているかを想像して、そして動いてみる。その繰り返しが結果としてストーリーを生み出していきます。

今回ひさしぶりにお客さんの前でフルマスクのインプロをやってみて、「お客さんの前でやる方がずっとやりやすい」という感想を持ちました。仮面をつけると視界は狭くなりますが、その他の感覚は鋭くなります。今回はシーンの最中、お客さんの笑い声だけでなく、息遣いや気配のようなものを感じ、それによってどう進んでいいのかが分かるときがありました。

その結果、仮面夫婦は1回戦を勝てれば十分だと思っていましたが、3回戦まで行くことができました。

Carbon Copy以降、演出家のフックとともにほぼ毎週コンタクトインプロと仮面の稽古を続けてきました。今回ひさしぶりにお客さんの前でフルマスクのインプロをやってみて、その稽古は着実に身になっていると実感できました。

出演後、お客さんや他の出演者から「とても良かった!」「この世界観、好きです!」「これはアートだった!」という声をたくさんかけていただきました。とてもうれしかったです。どうもありがとうございました。

3回戦で自分の出演が終わって以降は、ひとりの観客としてショーを楽しんでいました。準決勝、決勝はいずれも素晴らしいインプロばかりでした。

特に「No Theatrical Improv」として出演していたゆうきの決勝パフォーマンスは本当に素晴らしいものでした。それは「よくできている」の向こう側に飛んでいったパフォーマンスで、僕は素直に「これはすごい」と思っていました。

決勝パフォーマンス中、「こういう愛し方しかできないんだ!」とゆうきが叫んだシーンはインプロ史に残る名シーンだったし、なんなら演劇史に残ってもいいくらいの名シーンだと思いました。このセリフはゆうきの心から出ていた言葉でしたが、その様子を見て「そういえば演劇ってそもそもそういうものだな」と思わされるほどの真実がそこにはありました。

しかし、それでも僕が最後まで投票したのは対戦相手の「絶対自由」でした。パフォーマンスとしてはNo Theatrical Improvの方が優れていると思っていましたが、それでも絶対自由に投票している自分を省みて「僕はじろうのファンなのだなぁ」と思っていました。

この日のじろうのパフォーマンスは最初から最後までキレキレのものでした。じろう本来の面白さと、お客さんの期待に応えていくじろうのエンターテイナーとしての力が融合していました。この日のじろうには面白さだけではなく、かっこよさすら感じました。また、そんなじろうに愛と遊び心を持って関わっていくひろきゅんの姿もまたかっこいいものでした。

正直言って、仮面夫婦としてこのバトルに食い込んでいくにはまだまだ足りないものがあると感じました。そしてフルマスクのインプロの世界をまだまだ深めていく必要があると思いました。

インプロバトルを見ていると、即興において何が大事なのかが分かりやすいと思います。「よくできている」では不十分で、その向こう側へと飛んでいく必要がある。「奇跡を起こすか、失敗する」という覚悟で望むこと。今回の即興激闘は最終的に「奇跡 VS 奇跡」という素晴らしいバトルが見られたと思います。

細かく感謝を述べていくとキリが無くなってしまうので、最後に主催のじゅんきに感謝を述べて終わりたいと思います。

これだけのイベントを引っ張っていくのは本当に大変だったと思います。しかしそれをやりきるだけのインプロへの愛と熱がじゅんきにはあるのだと感じました。MC姿はかっこよかったです。明後日は一緒にインプロを楽みましょう。

というわけで、明後日は『Air 2』です。じゅんきが目一杯インプロできるように、そして「よくできている」の向こう側へ飛べるように、舞台に臨もうと思います。まだ少しお席がありますので、ご興味ある方はお早めにご予約ください。どうぞよろしくお願いします。

インプロショー『Air 2』

〈日時〉
2018年6月20日(水)
19:30開場 20:00開演

<場所>
江古田兎亭
(東京都練馬区旭丘1-46-15)

<料金>
2,500円

<出演者>
八田浩禄 (演劇ギルドわむ‼)
戸草内淳基(加速装置)
早さきえこ(インプロカンパニーPlatform)
内海隆雄(第三インプロ研究室)

<予約>
出演者に直接連絡または下記予約フォームより
https://www.quartet-online.net/ticket/air

演劇は「人生を称える」ものである

最近は「なぜ演劇をやるのか」ということを考えている。そしてその理由のひとつとして「人生を称える」ということを考えている。

人生を称えるということは、必ずしもハッピーエンドを意味するわけではない。切なくても、惨めでも、そこに誠実さがあれば人生を称えることはできる。

二十歳の頃に『カラマーゾフの兄弟』を読んだ。そして今でも印象に残っている一節がある。

「あのね、コーリャ、それはそうと君はこの人生でとても不幸な人になるでしょうよ」突然どういうわけか、アリョーシャが言った。
「知ってます、知ってますとも。ほんとにあなたは何もかも前もってわかるんですね!」すぐにコーリャが相槌を打った。
「しかし、全体としての人生は、やはり祝福なさいよ」
人生は必ずしも楽しいことばかりではない。むしろ辛いことばかりかもしれない。しかし総体として祝福することはできる。そういうことを描くために演劇というものはあるのかもしれない。(ちなみに『カラマーゾフの兄弟』に関して当時の自分がどれほど理解したかは心もとない。今改めて読んだらまた違うものに思えるだろう。)

このように考えるきっかけになったのは、『ザ・ベクデルテスト横浜公演』だった。ザ・ベクデルテストとは3人の女性の人生を即興で描くインプロ(即興演劇)のフォーマットである。映画のジェンダーバイアスを測定するために用いられる「ベクデルテスト」をもとにサンフランシスコのインプロバイザー、リサ・ローランドが生み出したフォーマットである。

横浜公演ではザ・ベクデルテストのために3日間の合宿稽古を行った。その中でこのフォーマットは3人の女性の人生を称えるフォーマットなのだと思った。

ザ・ベクデルテストにおいて主人公の女性たちはヒーローのように行動する女性たちである必要はない(それでは男性の役割を女性に変えただけである)。その女性たちは「普通」であるかもしれない。しかしそのような女性たちにも日常や非日常があり、それを祝福することはできるのだ。

6月2日(土)に『Impro for Lovers』という公演に出演する。これはザ・ベクデルテストの東京公演のアフタートークで「女性を描こうとすることによって、かえって男女の境目が強調されるのではないか」というお客さんからの意見によって生まれた公演である。したがって、『Impro for Lovers』の世界ではLGBTの人たちも当たり前に登場する。

しかし、だからといって『Impro for Lovers』はLGBTをテーマにした公演でもない。女性にも人生があるように、LGBTにも人生がある。そしてそれは男性であってもストレートであっても同じことだ。

ここで描くのは「女性だから」「LGBTだから」「男性だから」「ストレートだから」という物語ではなく、「わたし」と「あなた」の物語である。

LGBTだろうとストレートだろうと火星人だろうと、そこに愛があればいいのだ。そして人生を称えよう。そんなスタンスで公演に臨みます。

とはいえ、基本はインプロであり、コメディーの公演です。たくさん笑って、そして少し愛について考えてみましょう。

ご興味ある方はどうぞご連絡ください。どうぞよろしくお願いします。

【Impro for Lovers】 “今夜、愛の話をしよう”

優しくて、あたたかくて、寂しくて、ちょっぴり切ない7人で愛の話をします。出てきたエピソードから、即興でシーンを作っていく、トーク×インプロ×ミュージックショー。

〈日時〉
6月2日(土)16:30~ / 19:30~
(各回100分前後を予定)

〈料金〉
各回 2000円+1drink
通し 3000円+1drink
学生 1500円+1drink

<場所>
高円寺グリーンアップル
(東京都杉並区高円寺南4-9-6 第三矢島ビル2F)
JR中央線・総武線「高円寺駅」南口を出て徒歩3分
http://www.greenapple.gr.jp/access.html

<予約>
ご予約は出演者に直接ご連絡いただくか、下記フェイスブックイベントで「参加」をクリックしてください。
https://www.facebook.com/events/2550152861875839/
<出演>
江戸川カエル(仮面夫婦)
内海隆雄(第三インプロ研究室)
忍翔(劇団しおむすび)
住吉美紅(Platform)
だいら(劇団しおむすび)
高見次郎(Tottoria)
むらし(タピストリ)

スペシャルミュージシャン:
シンガーソングライター瑜伽陽介

THE MASK THEATRE『Carbon Copy』ふりかえり

昨日、一昨日はTHE MASK THEATRE『Carbon Copy』でした!ご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

今回はかなり実験的な公演で、そして実験的な公演らしく、「やってみて初めて分かった」ということがとっても多い公演でした。

僕はこれまで仮面のインプロワークショップをいくつか受けてきました。その中でも去年受けたスティーブのワークショップは非常に印象に残っています。その中でやったフルマスクのインプロはとてもやりやすくて(もちろん難しいところもあるけれど)、そしてとても面白いものだと感じました。

だから「どうしてフルマスクのインプロショーは無いのだろう?」と思っていました。(世界にはフルマスクのインプロワークショップはあるし、インプロではないフルマスクのショーもあるけれど、フルマスクのインプロショーはほぼ無いと認識している。)

今回フックさんに声をかけてもらって、公演の3分の1としてですがフルマスクのインプロを公演として行うことになりました。フックさんがディレクターとなって進めていた今回の稽古もやっぱりやりやすくて、そして面白いものでした。

しかし実際に公演としてやってみて感じたのは、「これはめちゃくちゃ難しいことをやっている」ということでした。

ワークショップや稽古でフルマスクのインプロをやるときにはディレクターがいるし、見る人もかなり見方が統一されています。だからやりやすくて面白いものになるのだけど、それをディレクター無しの公演でやるというのは本当に難しいことなのだと思いました。

だからフルマスクのインプロショーが無いのは「想像以上に難しいから」なのだと思いました。身も蓋もない結論ではありますが、でも本当にそうなのだと思っています。

一方で。

そんな難しすぎるフルマスクのインプロではありましたが、それでも面白い場面はありました。むしろ動画で見て「このシーン面白いね!」と思えるシーンの方が多いくらいでした(フルマスクはやっている本人たちは何が面白いのか分からないので、動画で見て初めて分かる)。ただしそれもやっぱりワークショップのような繊細な面白くなり方とは違うタイプの面白さで、という条件付きではあります。

だから稽古を積み重ねていけばもっと面白いシーンが作れるようになるのかもしれないし、さらに稽古を積んでいけばワークショップのような繊細な面白さを見せることができるようになるのかもしれません。それについては「まだ分からない」というのが正直なところで、今回の公演によって「分からないことが分かった」とも言えます。

僕個人のパフォーマンスのふりかえりとしては、もっと自分やパートナーやお客さんを信頼することができたなぁと思っています。そしてその信頼とは「きっと何かができるから」というよりも「たとえ何もできなくても存在が許されている」というレベルでの信頼です。逆に言えばそれ以外のことをふりかえってもしょうがない、とも思っています。フルマスクはサイレントなので、普通のインプロのようにテクニックでどうにかできる部分はかなり少ないからです。

今回の公演は僕にとって本当にギリギリのチャレンジでした。ここまでギリギリのチャレンジはおそらく自分自身ではできなかったと思います。そんなチャレンジの機会を与えてくれたフックさんには感謝しています。また、一緒に綱渡りをしてくれたりなちゃんとカエル、公演に関わっていた他のチームメイト・スタッフにも感謝しています。そして繰り返しとなりますが、ご来場いただいたみなさまにも感謝しています。

今回の経験を通して、インプロバイザーとして一つ上のステージに上がれそうだと感じています。より純粋に。そこに愛があるように。

なんだかまとまりのないふりかえりとなりましたが、仮面やインプロやアートの可能性はまだまだ開かれているということを表しているのだと思って終わりとしたいと思います。

来年の頭(1月6日)には僕のホームチームである「タピストリ」の公演を行います。こちらについてはまた後日詳細をアップします。

今後ともどうぞよろしくお願いします。