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ここではインプロやワークショップに関するさまざまな考えを書いています。

9月6日(水)インプロワークショップふりかえり

昨日はインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回はキース・ジョンストンの基本的な考え方である「がんばらない」「たくさん失敗する」「相手にいい時間を与える」ということを丁寧に説明しながら進めていきました。内容としては新しいことをやるというよりも既にあるものを丁寧にシェアすることを心がけていましたが、その中で生まれるものに丁寧に向き合った結果新しい発見のある充実した時間となりました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

どんな場所でも「がんばらない」でいられるために

がんばらない方が力を出すことができる。それはリラックスできる状態では比較的経験しやすい。しかし即興の舞台はとても刺激が多い場所。そういう場所でもがんばらないでいられることをインプロでは目指していく。

失敗を許すことができると失敗を楽しめる

人間には本来失敗を楽しめる感性があるらしい。ただしその失敗が許されているなら。失敗が許されない場所だったり、許される場所なのに自分自身がそれを許していないと失敗を楽しむことはできない。そういう自分に気づいて少しずつ変わっていく。

がんばらないことと相手にいい時間を与えることを両立させることは難しい

がんばらないでスポンテイニアス(自然発生的)でいる時はパートナーを置き去りにしやすい。反対に相手にいい時間を与えようとするとがんばって考え込んでしまいがち。それは学ぶ過程では仕方のないこと。しかし究極的にはひとつのもの。

インプロワークショップは来月も10月4日(水)に蔵前4273で行います。大事なことは毎回扱いつつ、同時に少しずつ変化も加えていきますので、今回いらっしゃった方もはじめての方もどうぞお越しください。今後ともどうぞよろしくお願いします。

9月1日(金)演技のためのインプロワークショップふりかえり

昨日は演技のためのインプロワークショップ初回でした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回は「がんばらない」「たくさん失敗する」「相手にいい時間を与える」というキース・ジョンストンの基本的な考え方を丁寧に説明しながら進めていきました。フィードバックがとっても充実していて、聞いている僕にもたくさんの発見がある回でした。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

「ちょうどよさ」が人を夢中に、スポンテイニアスにする

能力に対して課題が簡単すぎると人は退屈を感じ、課題が難しすぎると人は不安を感じる(チクセントミハイのフロー理論の一部)。そして「ちょうどよさ」を見つけられれば人は夢中になれるし、スポンテイニアスになれる。それを見つける工夫は常に必要。

失敗することは楽しいこと

創造することや人と関わることと同じように、失敗することは楽しいこと。不思議だけれど、小さな子供でも失敗をするとゲラゲラ笑い出すように、どうやら人間には失敗を楽しむ感性があるらしい。ただしその失敗が許されているなら。

お客さんに喜びをシェアする

プレイヤーが意図したり感じたことはお客さんに伝わっている。それをごまかすことはできない。即興の場合は特に。だからプレイヤーは創造したり人と関わったり失敗する喜びとつながっていることが必要になる。そしてそれをお客さんにシェアする。

連続ワークショップは初回からとっても濃い時間となりました。演技のためのインプロワークショップということで、次回9月8日(金)はスタニスラフスキー・システムやメソッド演技で重視される「目的を達成する」ということをテーマにやってみようと思います。単発での参加も受け付けておりますので、ご興味ある方はお申し込みください。どうぞよろしくお願いします。

8月27日(日)ディレクションワークショップふりかえり

昨日はディレクションワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回は「相手にいい時間を与える」という観点からシーンをディレクションしてみるとどうなるかということを試してみて、その結果この考え方の力強さをあらためて感じる時間となりました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

ディレクターも失敗していい

インプロでは失敗が許されているし、それは祝福されているとすら言えるかもしれない。しかしディレクターになると失敗してはいけないと考えてしまいがちになる。実際にはディレクターも失敗していい。ディレクターが失敗をオープンにすればシーンを終わらせることができる。

今ここで相手にいい時間を与える

未来のことを考えるのではなく、ただ今ここで相手にいい時間を与える。それは演技においてもストーリーテリングにおいてもいい影響を与える。インプロをやっていて不安になると、習慣的に相手を切り離してしまう。だからそうなっている自分に気づいて意識的に考え方を変える必要がある。

ディレクションの方法はひとつではない

今回は「相手にいい時間を与える」という観点からディレクションを行ったが、それがディレクションの全てではない。お客さんが期待しているものを放り込んだり、プレイヤーをスポンテイニアスにするという観点からディレクションをすることもできる。ディレクターの仕事はマルチタスクで難しい。でもだからこそ面白い。

9月からは連続ワークショップを始めるため、ディレクションワークショップはしばらくお休みにするかもしれません。そのかわり連続ワークショップの中でディレクションについても扱う予定です。こちらはまだ参加者を募集していますので、ご興味ある方はどうぞお申し込みください。どうぞよろしくお願いします。

8月13日(日)俳優のためのインプロワークショップふりかえり

一昨日は俳優のためのインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

キース・ジョンストンのインプロの基本的な考え方を踏まえつつ、アクティングにも進めてとっても充実した時間となりました。また、みなさんの学ぶ意欲がとても高く、失敗しても「学んだね!」と声を掛け合うようなとってもいい雰囲気となっていました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

たくさん失敗してたくさん学ぶ

人は失敗することによって学んでいく。一輪車に乗りたい人が「でも絶対に転びたくない」と思っていたらなかなか学べない。「転んだらそれも仕方ない」と思えたらどんどん学んでいくことができる。失敗するということは学ぶこと。そう思えたらどんどんチャレンジすることができる。

相手にいい時間を与えることは本当に難しい

相手にいい時間を与えることは本当に難しいこと。相手のことをよく観察する必要があるし、そのうえでひらめきも必要。だからたくさん失敗して学ぶ必要がある。キースのゲームの中には相手にいい時間を与えようとし、そして失敗することまで織り込み済みのゲームがある。それはとても教育的である。

アイデアはいつもそこにある

アイデアを探そうとするとお客さんから切れてしまう。そこにあるアイデアに気づいてその流れに乗っていけばお客さんと一緒に進んでいくことができる。本当にがんばらなくていい。「やった感じ」をアテにしない。自分の中には手応えが無くて、弱さすら感じる時にそれはうまくいっている。

あらためてインプロは俳優訓練に役立ち、またキース・ジョンストンのインプロは新しい思想を持っているものなのだと思いました。6時間のワークショップは大変充実していましたが、それでもまだまだ入口に立っただけです。9月からは連続インプロワークショップも始めます。こちらもどうぞよろしくお願いします。

8月9日(水)インプロワークショップふりかえり

昨日はインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回はインプロの基本的な考え方を丁寧に扱った後に、「見る」ことから始める演劇を深めていきました。短い時間の中でしたが、やりやすいところから始めて最後はアーティスティックなものが生まれていたと思います。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

がんばらない

筋肉に力を入れてがんばることは自分を強くする「感じ」がするけれど、実際には弱くなっている。がんばらないでいると自分が弱いような「感じ」がするけれど、実際には力が出るようになっている。それはアイデアを出すことでも同じこと。

たくさん失敗する

人間には失敗する自由があるが、それは大人になる過程で失われていく。しかしインプロの場では失敗が許されていて、もっと言えば祝福されているとすら言えるかもしれない。失敗をオープンにすれば、その場所はより自由になっていく。

「見る」ことから演劇を始める

自分の頭の中で考えたアイデアを使うのではなく、そこにあるものを使って即興をする。そうするとお客さんと一緒に進んでいくことができる。そして舞台の上でやることを少なくすればするほど、お客さんの想像力は働き出す。本当にがんばらないからこそできる、とっても繊細なインプロがある。

インプロワークショップは来月も蔵前4273で行います。大事なことは毎回扱いつつ、同時に少しずつ変化も加えていきますので、今回いらっしゃった方もはじめての方もどうぞお越しください。詳細は近日中にアップしますのでもう少々お待ちくださいませ。今後ともどうぞよろしくお願いします。

7月30日(日)アレクサンダーテクニークとインプロのワークショップふりかえり

一昨日はアレクサンダーテクニークとインプロのワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回はアレクサンダーテクニークとのコラボワークショップらしく、インプロパートもひたすら「やりすぎ」をやめていくワークショップでした。そしてやりすぎを辞めていくと、より自然にそこにいられて、見ている人と一緒にシーンを作っていくことができるのだと改めて分かりました。

以下はワークショップでのいくつかの発見です。

「即興する」に潜む信念に気づく

特に制限をせず「即興してください」と言って即興してもらうと、その人が持っている「即興する」に対する信念が分かる。「相手に合わせなきゃいけない」「決めなきゃいけない」「展開しないといけない」……それらの信念に気づいて、手放していく。

即興性は待つこと・見ることの中にある

即興性は何かをしようとする時ではなく、むしろ待っている時に現れる。何かをしようと頑張るのではなく、ただ待ってみて、ただ見てみる。そしてそこで発見したものを表現すれば、見ている人と一緒にシーンを作っていくことができる。

困っていることに気づく

即興は秘密ではないから、困っていることを隠す必要はない。むしろその中でどうするかをお客さんは見ている。困ったときに頑張ってどうにかしようとするのか、一旦待ってみて自分が本当にやりたいことを発見するのか、その違いは大きい。そしてその選択をするためには、まず自分が困っていることに気づく必要がある。

前回はアレクサンダーテクニークとインプロとの繋がりをなかなかうまく実現できなかったという反省がありましたが、今回はだいぶその繋がりを発見することができたと思います。次回はもっとその繋がりを強めて、シーンの中でより積極的にアレクサンダーテクニークを使ってみることを試してみたいと思っています。

次回のアレクサンダーテクニークとインプロのワークショップは9月17日(日)に行います。今回いらっしゃった方もはじめての方もどうぞお越しください。詳細は近日中にアップしますのでもう少々お待ちくださいませ。

7月17日(月)インプロワークショップふりかえり

昨日はインプロワークショップでした!参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。

今回は「基本的なところから丁寧に」をテーマにしていましたが、実際参加者が集まってみると手練揃いという感じでしたので、基本的なこともかなり難しいこともどちらも扱ってみました。

以下はワークショップのメモや個人的なふりかえりです。

「ステータスが高い・低い」とはどういうことか

僕はインプロバイザーの中でもかなりステータスについてやっているが、いまだにステータスが高い・低いとはどういうことなのかよく分かっていない。

それは社会的地位と関係しやすいが、社会的地位を「見せようとする」とステータスを上げきれないし、下げきれない。それはコントロールと関係するが、「コントロールしよう・されよう」感が出るとやっぱり上げきれないし、下げきれない。それは身体から作ることもできるが、それも「身体で作ってます」感が出るとやっぱり上げきれないし、下げきれない。

だから最近はとりあえずやってみて見てみてなんとなく学んでいく、という方法を取っている。ステータスはキース・ジョンストンのインプロの特徴と説明されることがあるが、「やろうとするとダメになる」というところはいかにもキース的だと思う。

「行動する(Act)」とはどういうことか

最近はクロサワインプロをたくさんやっているが、いまだにクロサワインプロにおける「行動(Act)」とは何かは分かっていない。

一応現状の答えとしては「キャラクターが望んでいる方向に進んでいくこと」と考えている。そしてそれをするためにはキャラクターが何を望んでいるのかに気づく繊細さと、実際にその方向に進んでいく大胆さが必要。

それは簡単なことではない。しかしだからこそチャレンジする価値があるし、実際にそれができると力強く印象的なシーンを作ることができる。

今ふりかえってみると、俳優によるインプロショーに向けてやっていることがこのワークショップでも色濃く出ていたのだなぁと思います。しかし同時に通常のワークショップとしてはオープンクエスチョンすぎたなぁという反省もあるので、次回はもう少し整理して渡すことを考えたいと思います。

ちなみにその俳優のためのインプロショーは7月22日(土)にあります。とってもいい感じで進んでいるので、みなさまどうぞお越しくださいませ。どうぞよろしくお願いします。